美住のすまい⑨ <団らんの場>
美住のすまい、内装が完了しています。この住宅では、個室を一つ減らす代わりに、団らんのスペースを住宅の中で最大の空間としています。2階に配置しているので、窓を最小限にしながらも、採光や通風は申し分ありません。天井高が高く居心地がいい(特に音楽を聴く場合にホールのような良さがある)ので、家族は自ずとこの空間へ集まってきて、話をしたりカードをしたりしています。団らんの場の奥まったところにダイニングがありますが、袖壁と低い天井で包まれている感じのする空間で、テーブルに座ってこのようなブログを書いたり、子どもたちは宿題をしたりします。
下の写真のように、趣味空間(収納と座って使う楽器やパソコン用スペース)としてロフトもありますが、昇降しやすい階段で団らんのスペースからアクセスできるようにしています。このロフトからは、大きな段窓を通して近くにある大きな公園の樹木や花も見通すことができ、天井の高い団らんのスペースとは異なった趣(カーテンで仕切れるのでお籠り感がある)があります。
このように家族が集まる団らんのスペースといっても、適度な距離感の確保や空間の質を変えて様々な居場所をつくることでパブリックな性格が出るように工夫しています。また、素材感がありながらも主張しすぎない床や天井の木、白な壁でシンプルにまとめあげることにより、室内の主役となる家具の存在が引き立つようなインテリアとしています(家具の選定はこれからで、設計時には配置、大きさ、種類をおおよそ決めてあります)。